社会不安障害

もしかして、あなたも？ 「社会不安障害（SAD）」について知っておきたいこと

人前で話すことや注目を浴びることに、強い不安や恐怖を感じた経験はありませんか？ 「緊張しているだけ」「気のせい」と思っているその症状、もしかしたら「社会不安障害（SAD）」かもしれません。

社会不安障害（SAD）とは？

社会不安障害（SAD）とは、他者から否定的に評価されることへの強い恐れから、人前でのパフォーマンスや会話といった社会的状況に対して著しい苦痛を感じる精神疾患の一つです。米国の精神保健専門家によると、この症状は米国人口の約7%が抱えているとされています。

多くの方が経験するような、いわゆる「あがり症」や「ドキドキする」といった一時的な緊張感とは異なり、SADを抱える人々は極度に自意識過剰になり、「他人が自分のことをどう思っているか」を過剰に心配します。その結果、心拍数の増加、発汗、顔の赤み、吐き気、体の震え、めまいといった身体的な症状が現れることも少なくありません。

不安を感じたら専門機関の受診も推奨

米国予防医学専門委員会は、65歳未満の成人に対して、定期的に不安症に関するスクリーニング検査を受けることを推奨しています。これは、早期発見と適切な対処の重要性を示唆しています。

どのような治療法があるの？

社会不安障害の治療には、認知行動療法といった心理療法が有効とされています。これは、ものの考え方や行動パターンを見直すことで、不安をコントロールしていく方法です。また、症状に応じて薬物療法も併用されることがあります。これらの治療法によって、多くの方が症状とうまく付き合い、日常生活を取り戻しています。

もし、あなたが社会的な場面で過度な不安を感じ、日常生活に支障が出ているようであれば、一人で悩まずに専門家や医療機関に相談してみることをお勧めします。適切なサポートを受けることで、より生きやすくなる道が開けるかもしれません。