「病気やけがを経て、もう一度自立した生活を取り戻したい」 「施設や親元から独立するため、生活スキルを身につけたい」

自立訓練は、障害のある方が地域で自立した生活を送れるようになることを目指し、一定期間、集中的にトレーニングを行うサービスです。

訓練の内容によって、2種類に分かれています。

  • 機能訓練: 理学療法士や作業療法士のもと、身体機能の回復や維持を目的としたリハビリテーションを中心に行います。
  • 生活訓練: 食事の準備や金銭管理、コミュニケーションなど、日常生活を送る上で必要な生活スキルの習得を目指します。

事業所に通って訓練を受ける「通所型」のほか、スタッフが自宅を訪問して支援する「訪問型」もあります。自立に向けた具体的な目標を立て、専門スタッフと共に次のステップへと進むための、心強い伴走サービスです。

自立訓練(機能訓練・生活訓練) に関するよくある質問

Q1. 「機能訓練」と「生活訓練」は、どうやって選ぶのですか?

A1. ご自身の課題や目標によって選びます。身体の麻痺や筋力低下からの回復など、身体機能のリハビリが主な目的なら「機能訓練」、食事や金銭管理、対人関係など、日常生活のスキルアップが目的なら「生活訓練」が適しています。どちらを利用すべきか、まずは市区町村の窓口や相談支援専門員に相談してみましょう。

Q2. 「生活介護」とはどう違うのですか?

A2. サービスの「目的」「期間」が異なります。

  • 自立訓練: スキル習得という明確な「目的」があり、原則として1年半〜2年という「期間」の定めがあるトレーニングです。
  • 生活介護: 日中の活動やケアを通じて、安定した生活を送るための「居場所」であり、利用期間の定めはありません。
Q3. 利用できる期間は決まっていますか?

A3. はい、標準的な利用期間の上限が定められています。原則として機能訓練は1年6ヶ月生活訓練は2年です。この期間内に目標を達成できるよう、集中的なプログラムが組まれています。「卒業」を前提としたサービスです。

Q4. 訓練では、具体的にどんなことをするのですか?

A4.

  • 機能訓練の例: 理学療法士による歩行訓練、作業療法士による着替えや料理などの日常動作訓練、言語聴覚士による発声・嚥下訓練など。
  • 生活訓練の例: 健康的な食事の作り方・栄養管理、公共料金の支払いや金銭管理、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を通じた対人関係の練習、公共交通機関の利用方法など。
Q5. 自宅に来てもらう「訪問型」はどんな人が利用しますか?

A5. 対人関係が苦手で事業所に通うのが難しい方や、ご自宅の環境(段差や間取りなど)に合わせた、より実践的な訓練が必要な方などが利用します。例えば、自宅のキッチンで調理訓練を行ったり、自宅周辺の道路で歩行訓練を行ったりすることで、実際の生活に直結したスキルを身につけます。

Q6. 自立訓練を終えた後は、どうなるのですか?

A6. 訓練で身につけたスキルを活かして、様々な道に進みます。一人暮らしやグループホームでの生活を始めたり、日中は就労継続支援事業所や生活介護事業所に通い始めたり、一般企業への就職を目指したり、といったケースがあります。訓練期間中に、相談支援専門員や事業所のスタッフと卒業後の生活についてよく相談し、準備を進めていきます。

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