「在宅での生活が難しく、24時間体制での手厚い介護や見守りが必要」「日中の活動から住まいのことまで、一つの場所で安心して生活したい」

施設入所支援は、そうした方が障害者支援施設などに入所し、主に夜間の住まいの場と、それに伴うケアを受けるためのサービスです。

このサービスは、日中に行われる「生活介護」などのサービスとセットで利用するのが基本です。日中は施設内の活動に参加し、夜間は施設入所支援のサポートを受けることで、24時間切れ目のない一体的な支援が実現します。

健康管理から日常生活の介護まで、すべてが一つの施設内で完結するため、安心して生活に専念できるのが大きな特徴です。利用には、福祉サービスの利用料(所得に応じた上限あり)のほかに、食費や光熱水費などの実費負担が必要です。

専門的なケアが整った環境で、安定した毎日を送るための重要な選択肢の一つです。

施設入所支援 に関するよくある質問

Q1. 「グループホーム(共同生活援助)」とはどう違うのですか?

A1. 「暮らしのスタイル」が大きく異なります。

  • 施設入所支援: 専門の福祉施設の中で、比較的大人数で暮らします。日中の活動も同じ施設内で行うことが多く、24時間体制の手厚いケアを受けられるのが特徴です。
  • グループホーム: 地域の中にあるアパートや一戸建てで、少人数で暮らします。日中は外へ働きに出るなど、より家庭に近く、地域に溶け込んだ生活を目指します。
Q2. なぜ「夜間のサービス」なのに、昼間のサービス利用が条件なのですか?

A2. 障害福祉の制度上、「日中の活動の場」と「夜間の住まいの場」は、別のサービスとして考えられているためです。「施設入所支援」は「夜間の住まいの場」を担うサービスですので、日中は「生活介護」などのサービスを利用している方が、セットで夜間の支援も受ける、という形で制度が設計されています。

Q3. 費用は全部でいくらくらいかかりますか?

A3. 費用は大きく分けて�@サービス利用料と�A生活実費の2つです。

  1. �@サービス利用料: 「施設入所支援」と、日中に利用する「生活介護」などを合わせたサービス料に対し、所得に応じた月額上限(0円、9,300円、37,200円など)が適用されます。
  2. �A生活実費: 食費、光熱水費、日用品費などです。これらは所得に応じた減免制度が設けられている場合があります。合計の費用は施設によりますが、障害年金などの収入の範囲内で生活できるよう調整されることがほとんどです。
Q4. 一度入所したら、ずっとそこで暮らすことになりますか?

A4. 必ずしもそうとは限りません。ご本人の希望や心身の状態の変化に応じて、将来的にグループホームやアパートでの一人暮らしなど、地域生活へ移行することも重要な選択肢です。多くの施設で、地域移行に向けた相談や支援に力を入れています。

Q5. 入所しながら働くことはできますか?

A5. はい、可能です。日中の活動として「就労移行支援」や「就労継続支援(A型・B型)」のサービスを利用し、その事業所に通いながら、夜間の住まいの場として施設を利用する、という組み合わせ方もあります。ご自身の「働きたい」という希望に合わせて、支援内容を組み立てることができます。

Q6. 入所を検討したい場合、どこに相談すればいいですか?

A6. まずは、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、地域の相談支援事業所にいる相談支援専門員に「施設への入所を考えている」と相談するのが第一歩です。ご本人の状況を伺いながら、地域の施設の情報を提供してくれたり、見学の手配をしてくれたりします。

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