宿泊型自立訓練
「日中は仕事や作業所に通えているけど、家に帰ってからの一人での生活に不安がある」 「一人暮らしを始める前に、寝泊まりしながら生活の練習をしっかりしたい」
宿泊型自立訓練は、日中は就労やデイサービスで活動している知的障害や精神障害のある方が、事業所の寮などに宿泊しながら、自立した生活を送るためのスキルを学ぶサービスです。
日中の活動を終えて帰宅した後の、夕食の準備や掃除、金銭管理、翌日の準備といった実践的な生活スキルを、支援員のアドバイスを受けながら身につけます。いわば「自立に向けた練習ができる寮」のような場所です。
一定期間の訓練を経て、自信を持って一人暮らしやグループホームでの生活にステップアップすることを目指します。利用には、福祉サービスの利用料のほかに、家賃、食費、光熱水費などの実費負担が必要です。
宿泊型自立訓練 に関するよくある質問
- Q1. 「グループホーム」や「施設入所支援」との違いは何ですか?
A1. サービスの「目的」と「期間」が決定的に異なります。
- 宿泊型自立訓練: 「訓練」が目的であり、原則2年という「期間の定め」があります。自立するためのスキルを学ぶ期間限定の「練習の場」です。
- グループホーム/施設入所支援: 安定した「暮らしの場」が目的であり、利用期間の定めはありません。
- Q2. 「自立訓練(生活訓練)」の通所型とは、どう違うのですか?
A2. 「住む場所」が違います。
- 通所型: 自宅などから事業所に通って、日中に訓練を受けます。
- 宿泊型: 事業所が提供する場所に住み込みで、主に平日の夜間や休日などに、より生活に密着した訓練を受けます。
- Q3. 利用できる期間は決まっていますか?
A3. はい、このサービスは「自立訓練(生活訓練)」の一種ですので、標準的な利用期間の上限は原則として2年(24ヶ月)と定められています。この期間内に、一人暮らしなどに必要なスキルを集中的に学び、「卒業」を目指します。
- Q4. 日中に仕事をしていても利用できますか?
A4. はい、むしろ日中に一般就労や就労継続支援、生活介護などを利用している方が対象となるサービスです。宿泊型自立訓練は、そうした日中の活動を終えて帰宅した後の、夜間や休日の生活スキルを訓練する役割を担います。
- Q5. どんな訓練をするのですか?
A5. 日中の活動から帰宅した後、支援員と一緒に行う夕食の準備や後片付け、部屋の掃除、洗濯といった基本的な家事の訓練が中心です。また、給料の管理方法(金銭管理)や、休日の過ごし方、近所付き合いの仕方など、より実践的な生活スキルの相談や練習も行います。
- Q6. 費用は全部でいくらくらいかかりますか?
A6. 費用は大きく分けて�@福祉サービス利用料と�A生活実費の2つです。�@のサービス料は所得に応じて月額上限が決まっています。�Aの生活実費は、事業所の寮などの家賃、食費、光熱水費が含まれ、こちらは原則自己負担です。ただし、家賃については国の補助制度(補足給付)の対象となる場合がありますので、事前に確認することをお勧めします。