「フルタイムで働くのは体力的に難しいけど、自分のペースでできる作業がしたい」
「社会とのつながりを持ちながら、少しでも収入を得たい」

就労継続支援B型は、年齢や体力の面で、企業などで雇用されて働くことが困難な方が、自分の体調やペースに合わせて軽作業などの生産活動を行える福祉サービスです。

事業所と雇用契約を結ばないため、給料(賃金)の支払いはありませんが、行った作業の対価として「工賃」が支払われます。この点が、雇用契約を結び給料が支払われるA型との大きな違いです。

パン作りや部品の組み立て、農作業など、事業所によって様々な活動が行われています。週1日や1日数時間からでも利用できる事業所が多く、障害の特性や体調を相談しながら、無理なく働く練習ができます。

まず「働く」ことに慣れるための第一歩として、また、自分らしく社会参加を続けるための大切な場となるサービスです。

           

就労継続支援B型 に関するよくある質問

Q1. 「就労継続支援A型」とはどう違うのですか?

A1. 「雇用契約の有無」と、それによる「報酬」や「働き方」が大きく異なります。

  • B型: 雇用契約を結ばず、体調に合わせて比較的自由に働けます。報酬は作業対価の「工賃」です。
  • A型: 雇用契約を結んで働くため、労働時間などの責任が伴います。報酬は最低賃金以上が保証された「給料」です。
Q2. 「工賃」とは何ですか?平均でいくらくらいですか?

A2. 工賃は、生産活動で得られた収益から、必要経費を差し引いて利用者に分配されるお金です。給料と違い、最低賃金の保証はありません。厚生労働省の調査によると、令和4年度の平均工賃は月額17,031円です。工賃の額は、作業内容や事業所の経営状況、利用時間によって大きく異なります。

Q3. どんな人が利用していますか?

A3. 一般企業やA型事業所で働くのが体力的に難しい方、自分のペースでゆっくりと働く練習を始めたい方、障害や病気の治療と両立しながら働きたい方、日中の居場所や社会とのつながりを求めている方など、様々な方が利用しています。A型に比べて、より幅広い障害の状況や年齢の方が対象となります。

Q4. 週に1日、2時間だけでも利用できますか?

A4. はい、可能です。B型事業所の大きな特徴は、その利用の柔軟性にあります。多くの事業所が、週1日からや、1日1〜2時間といった短時間からの利用に対応しています。まずは無理のない範囲で始め、体調が安定してきたら徐々に日数や時間を増やしていく、といった使い方ができます。

Q5. B型からA型や一般就労に移ることはできますか?

A5. はい、可能です。B型は、利用者の能力や意欲に応じて、より高いレベルの就労を目指すためのステップアップの場としての役割も担っています。B型での活動を通じて生活リズムを整え、体力や自信をつけた上で、A型事業所や一般企業に挑戦する方は少なくありません。

Q6. どうすればB型事業所を利用できますか?

A6. まずはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援事業所に相談し、B型の利用を希望していることを伝えます。その後、地域の事業所の中からご自身の興味に合った場所を探し、見学や体験利用をします。利用したい事業所が決まったら、市区町村に申請を行い、サービスの利用決定(支給決定)を受けることで利用を開始できます。

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