「施設や病院を出て、地域で自分らしく暮らしたい」 「でも、準備も不安だし、一人暮らしを続けられるかも心配…」

地域移行支援と地域定着支援は、障害のある方が施設や病院から地域での暮らしへスムーズに移行し、その生活を安心して続けられるように、「準備」と「定着」の両面からサポートする、一対の相談支援サービスです。

まず「地域移行支援」では、退所・退院の準備段階から、アパート探しや福祉サービスの体験利用などを支援し、新生活への橋渡しをします。

そして、地域での生活が始まった後には「地域定着支援」がスタート。24時間体制の連絡網を確保し、急なトラブルといった緊急時に駆けつけ、相談に乗るなど、地域での暮らしを見守り、支えます。

障害者支援施設や精神科病院などから地域での生活を目指す方が主な対象で、これらのサービスの利用料は、いずれも無料です。

準備から、始まった後の生活まで。地域での自立をトータルで支える、心強い味方です。

地域移行支援・地域定着支援 に関するよくある質問

Q1. 「地域移行支援」と「地域定着支援」は、必ずセットで利用するのですか?

A1. 必ずしもセットではありませんが、続けて利用する方が多いです。「地域移行支援」で退所・退院の準備を行い、そのまま「地域定着支援」に切り替えて、新しい生活のサポートを受けるのが一般的です。ただし、すでに地域で一人暮らしをしていて生活が不安定な方が、「地域定着支援」だけを利用することも可能です。

Q2. 「地域移行支援」では、具体的にどんな準備を手伝ってもらえますか?

A2. アパート探しや賃貸契約への同行、日中に通うデイサービス(生活介護など)の見学・体験利用の手配、新しい住まいでの体験宿泊、役所での手続きなど、新生活に必要なあらゆる準備をサポートします。

Q3. 「地域定着支援」の「緊急時の対応」とは、具体的にどんなものですか?

A3. 例えば、夜間に急に体調が悪くなった、近隣住民とトラブルになった、金銭的な問題で困った、といった時に、電話やメールですぐに相談できます。必要であれば支援員が自宅まで駆けつけて状況を確認し、関係機関(病院、警察、行政など)への連絡や、問題解決の手助けをしてくれます。

Q4. なぜこれらのサービスは無料なのですか?

A4. 国が推進する「地域移行(障害のある方が施設や病院から地域での暮らしに戻ること)」を、準備から定着まで一貫して支えるための、非常に公共性の高い支援だからです。誰もが安心して地域生活に挑戦し、それを続けられるように、入口となる相談支援のハードルをなくす目的で、利用料は無料とされています。

Q5. 支援してくれるのはどんな人ですか?

A5. 地域のことをよく知る「指定一般相談支援事業者」に所属する、相談支援専門員(ソーシャルワーカーなど)が担当します。移行支援の段階から同じ担当者が関わることが多く、ご本人のことをよく理解した上で、継続的なサポートを提供します。

Q6. グループホームに入居する場合も利用できますか?

A6. 「地域移行支援」はグループホームへの入居準備のために利用できますが、入居後の「地域定着支援」は対象外となります。なぜなら、グループホームにはもともと世話人(支援スタッフ)が常駐・巡回しており、夜間や緊急時の対応を行う体制が整っているためです。「地域定着支援」は、そうした支援員がいないアパートなどで一人暮らしをする方のためのサービスです。

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