夏は日照時間が長く、高温・乾燥・多湿な気候は、寒くて暗い冬の日差しとは異なる影響を私たちの肌に与えます。
夏は、海やプールに行ったり、旅行に行くためだけの季節ではなく、スキンケアを見直すのに最適な季節でもあります。日焼け止めを塗ったり、シャワーの浴びすぎを控えるなど、日焼けや乾燥肌肌の対策は誰にとっても重要なことです。しかし、スキンケア、洗髪の頻度、気になる化粧品など、美容には個人差があります。本記事では、製品の使用方法の違いから、個々のニーズに合った最適な対策まで、スキンケアカウンセラーの視点から解説。さまざまなヒントを参考に、肌の健康を意識して夏の季節を存分に楽しみましょう。
日焼け&乾燥肌とは
日々の暮らしを快適にするためにも、問題の対処法を学ぶためにも、まず考えられる問題に関して知ることは非常に大事なことです。
日焼けとは?乾燥肌とは?簡単に原因や特徴を見てみましょう。
日焼けとは
日焼けは、太陽からの紫外線(UV)により引き起こされる皮膚の損傷です。
日焼け止めを塗り忘れると、赤い肌と痛みが出たりします。その痛みがずっと続くわけではありません。
日焼けの症状は、日光を浴びてから2~3時間以内に現れます。しかし、皮膚ダメージの完全な影響が現れるには24時間かかることもあります。皮膚がんのリスクが高まるなど、長期的なダメージが現れるには数年かかることもあります。
- 軽度の日焼け
軽度の日焼けは、通常、赤みと若干の痛みを伴い、3日から5日ほど続くと言われています。また、皮膚が再生されるため、最後の2~3日は少し皮がむけることがあります。 - 中程度の日焼け
中程度の日焼けは、通常より痛みを伴います。皮膚が赤く腫れ上がり、触ると熱くなります。中程度の日焼けは、完全に治るまで1週間ほどかかるのが一般的です。その後、数日間は皮がむけることがあります。 - 重度の日焼け
重度の日焼けは、医師や病院を受診する必要がある場合もあります。水ぶくれができ、肌が真っ赤になって痛い思いをします。完治するまでに2週間ほどかかることもあります。
乾燥肌とは
乾燥肌は、鱗屑、かゆみ、ひび割れを特徴とする不快な状態です。さまざまな理由で発生する可能性があります。あなたは自然に乾燥した肌を持っているかもしれません。しかし、たとえあなたの肌が油っぽくなりがちであっても、あなたは時々乾燥肌を発達させることができます。
乾燥肌はあなたの体のあらゆる部分に影響を与える可能性があります。通常、手、腕、脚に影響します。多くの場合、ライフスタイルの変更と市販の保湿剤だけで治療することができます。これらの治療法では不十分な場合は、医師にご相談ください。
手洗いを頻繁に行ったり、手指消毒剤を使用したりすると、手が乾く可能性もあります。手を洗うたびに保湿剤を塗ると便利です。
乾燥肌の症状
治療やライフスタイルの変更の必要性を示す可能性のある乾燥肌のマーカーがいくつかあります。これらの症状には次のものが含まれます。
- 肌のフレーク状またはざらざらした質感
- 過度のかゆみ
- 皮膚のやけどや刺傷
- 皮膚の剥離
夏に起こりやすい肌トラブルを避け、快適に過ごすためのアドバイスをご確認ください。
保湿を心がける
一般的に、夏は冬ほど空気が乾燥していないと言われています。それでも、保湿を怠ることはおすすめできません。夏でも、肌は乾燥します。
とはいえ、暑いときに重い保湿剤を使うと、顔が重くなったように感じることがあります。そのような場合、より軽い付け感のものを見つけましょう。ドラッグストアの美容コーナーなどで、可能ならいくつか試してみることから始めてください。質感が水っぽかったら、軽めのものだと言えます。
さらに、夏場は特に肌の保護をするためにも、 SPF入りの保湿剤を使用することも非常におすすめです。
しかし、先述の日焼け止めの頻度の話を思い出してください。朝にSPF入りの保湿剤を1回使えば、日焼け止めを終日使わなくても良くなるわけではありません。あなたの肌のためにも、太陽光の下にいる場合は2時間ほどで再度塗り直しましょう。
お肌のタイプに合った保湿剤を選ぶことも重要です。お肌が極端に乾燥している場合は、ワセリンベースの製品を探してください。
まとめ
夏も、保湿は欠かせません。天候に関わらず保湿は行いましょう。
しっとり感の強い保湿剤が重たく感じるのなら、夏用の保湿剤としてSPF入りの軽めのものをチョイスするのもおすすめです。
日焼け止めを頻繁に塗る
肌のためにも、日焼け止めを塗りましょう。
以下のような日焼け止めがおすすめです。
- SPF30以上
- 広域スペクトル保護
- 唇に使えるもの
なによりも重要なことは、太陽から肌を保護するということです。
冬の間も含めて、太陽の下にいるときはいつでも日焼け止めを塗ることが不可欠なのです。外が暖かくなると外で過ごす時間が長くなる傾向がありますから、夏のシーズン中はなおさら日焼け止めを使用する必要があります。
肌を守るためにも、SPF30以上の日焼け止めを使いましょう。そして、日焼け止めを塗る頻度は一日に一回ではなく、数時間おきに塗り直しましょう。(可能なら2時間毎)
日焼けによるダメージは、すぐには現れません。後から、現れるものです。
唇も忘れずに
忘れがちなポイントとして、唇にも日焼け止めを塗りましょう。日常的に(かつ無意識に)口まわりは舐めてしまうものですから、
唇用の日焼け止めも販売されていますから、ぜひチェックしてみてください。
日焼け止めのまとめ
天候に関係なく、日焼けの心配を減らすために、毎日日焼け止めを塗ることは不可欠です。SPF30以上の日焼け止めを探し、2時間おきに塗り直しましょう。唇のケアもお忘れなく。
メイクを軽くする
暖かい日には、たくさん化粧をすることは余分な層を作るだけのように感じることがあるかもしれません。さらに、汗をかくと化粧が崩れやすくなります。
この季節は、メイクアップ時間を減らしてみましょう。そうすることで、あなたの肌を休ませることもできます。
化粧を控えめにすることで、肌が呼吸するようになります。靴下を履かずに寝ると、足が呼吸するのと同じです。メイクアップはまた、肌を詰まらせる原因にもなります。
メイクの仕上げにSPF入りのものを使う
完璧に仕上げたメイクの上に日焼け止めを塗るのは、あまり魅力的に思わない方もいるかもしれません。しかし、屋外で行われるイベントや外出には、やはり日焼け止めが必要です。
以下のような品質の保湿剤を探してみてください。
- 色合い
- SPF30以上
- 軽量
少なくともSPF 30の着色された保湿剤や、パウダーベースのSPF入り保湿剤、SPF 30入りの乳液などを、チョイスしてみてください。
なお、化粧の上に使用するのにパウダー系は便利ですが、それだけで日焼け止めとみなすのはおすすめしません。また、パウダーでSPFを追加したい場合は、説明書などをしっかり見て、使用することも大事なことです。
日焼け止めパウダーの使い方
- 日焼け止めパウダーをひっくり返して、逆さまにします。
- 平らな場所で3~4回、強く叩いてください。
- キャップを外した後、ブラシに指を通し、粉が空中に舞い上がるのを確認します。
- ブラシの毛にたっぷりパウダーが含まれていることを確認します。
- その後、塗ります。
角質ケアをやりすぎない
洗顔のやりすぎは、かえって肌を乾燥させてしまう可能性があります。やりすぎには注意が必要です。もしあなたが日焼けしている場合は、強くこすったり、日焼け痕を剥がそうとすることは止めましょう。刺激を与えることなく、皮膚を自然に回復させましょう。
夏場は冬場よりも、ある程度頻繁に角質ケアをしても問題ありませんが、それでも週に1、2回に留めることをおすすめします。
汗やSPF、油分などのゴミを取り除くだけでいいのです。
まとめ
週に1~2回以上の角質ケアは、肌がつっぱったり、カサカサになったりする原因になります。日焼けした肌の角質は絶対に剥がさないようにしましょう。
サンレスタンニングで健康的な輝きを
小麦色に日焼けをしたいならば、日焼け止めを塗らない方がいいかもしれません。しかし、日焼けが痛くないとしても、厳密には日焼けは肌のダメージです。
健康的な日焼けというものはありません。肌が黒くなるのは、紫外線が肌細胞にダメージを与えることにより反応したものなのです。
サンレスタンナーを使用して、思い通りの色になるまで、毎日使用すると良いでしょう。
まとめ
すべての日焼けは、太陽によるダメージの結果です。代わりにサンレスタンニング製品に行きましょう。
日除けになるアクセサリーや衣類を身につける
夏に向けてスキンケアを見直すなら、美容コーナーばかり見ていてはいけません。同時に衣料品売り場にも足を運んでみることをおすすめします。
夏の服装として、以下のようなものをチョイスしましょう。
- つばの広い帽子、日傘
- UV-400サングラス
- 織物や紫外線吸収剤を使用した濃い色の衣服
「夏場の屋外では、犬の散歩のときでも必ずつばの広い帽子をかぶっています」とMullansさん。
帽子は顔や目を日差しから守るのに役立ちます。サングラスも有効です。
服装については、デニムのようなしっかりした織物や、ゆったりとした濃い色のものが、日差しを防げることが出来ます。
スマートな服装
ジーンズと黒のロングTシャツは、熱波の中では必ずしも快適とは言えません。ブランドによっては、紫外線吸収剤や染料を使い、日差しをカットすることで、より軽く、より夏に適した服を作っているところもあります。
何度も顔を洗わない
暑いと、ついつい顔を洗ったり、シャワーを浴びたりしたくなります。
しかしあなたの皮膚は、水分を保持する天然の保湿層を持っています。それらを頻繁に洗い流してしますと、皮膚は乾燥してしまいます。
乾燥が気になる方は1日1回(運動の後は可)のシャワーのみにすることをおすすめします。朝と夜、穏やかな洗顔剤とぬるま湯で顔をすすいでください。汗をかいた後にも、ぬるま湯で洗うとよいでしょう。
汗をかいたときは、あぶらとり紙を使うこともおすすめします。水を除去せず、顔の汗を吸収してくれます。
まとめ
シャワーは1日1回だけ、必要なら運動後に浴びる。洗顔は朝晩行い、肌を乾燥させないようにします。
あぶらとり紙を使用して汗を取り除く。
持ち物
夏は一般的に冬よりも気温が高く、日差しも強いです。肌が必要とするものが異なるのは当然です。
太陽の下で過ごす時間が増えたら、日焼け止めに気を配ることが大切です。SPF30(ワイドスペクトラム)のものを選び、2時間おきに塗り直して、肌を老化や皮膚がんから守りましょう。
保湿は軽めに、メイクは薄めに、角質ケアは週1回までとしましょう。健康的な輝きを求めるなら、セルフタンナーやティンテッドモイスチャライザー、SPF入りのパウダーを選ぶとよいでしょう。
洋服やアクセサリーでカバーし、UPF50+のものをワードローブに加えることも検討してみてください。
夏に適した美容法は、シーズンを通してあなたの肌をハッピーでヘルシーに保ってくれます。