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meta_description: 介護求人の「資格取得費用を全額負担」には裏がある?実は早期退職時の返金規定など、知っておくべきデメリットが存在します。制度の仕組みや「縛り」の実態、後悔しないための求人の見極め方を未経験者向けに徹底解説します。
介護の資格取得支援は裏がある?「費用無料」のデメリットと失敗しない選び方
「未経験歓迎!資格取得費用は会社が全額負担します」
介護職の求人を見ていると、こうした魅力的な条件をよく目にします。これから介護業界に挑戦しようとしている方にとって、数万円から十数万円かかる資格費用がタダになるのは大きなメリットです。
しかし、「タダより高いものはないと言うし、何か裏があるのでは?」「辞めさせてもらえないんじゃないか?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、この制度には確かに「縛り(条件)」や「デメリット」が存在します。しかし、仕組みを正しく理解していれば、決して怖いものではありません。
この記事では、介護の資格取得支援制度の「裏事情」やデメリット、そして落とし穴にはまらないための確認ポイントを解説します。
そもそも「資格取得支援制度」とは?
介護の資格取得支援制度とは、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)や実務者研修などの資格取得にかかる費用を、会社が一部または全額負担してくれる福利厚生の一つです。
会社によって内容は異なりますが、一般的には以下の2パターンがあります。
1. 費用負担型:受講料やテキスト代を会社が払ってくれる(または後から支給される)。
2. シフト調整型:スクーリング(通学)の日を「出勤扱い」にしてくれたり、休みを優先的に取らせてくれたりする。
未経験者にとっては、働きながら金銭的な負担なくスキルアップできる「夢のような制度」に見えます。しかし、企業側もボランティアでお金を出しているわけではありません。
「タダ」の代償?資格取得支援の3つのデメリット
企業がコストを負担する以上、そこには必ず「条件」がつきます。これを知らずに利用すると、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。主なデメリットは以下の3つです。
1. 「一定期間」辞められない(返金規定)
これが最大の「裏」であり、デメリットです。多くの施設では、支援制度を利用する際に誓約書を結びます。そこには、以下のような条項が含まれていることがほとんどです。
- 「資格取得後、○年以内に自己都合で退職した場合は、支援した費用を全額(または一部)返還すること」
この期間は「1年〜2年」と設定されているケースが一般的です。業界では「お礼奉公」などと呼ばれることもあります。
「長く働いてくれるなら投資する」という制度なので、すぐに辞めるなら返してね、というのは企業として当然の理屈ではあります。しかし、働く側にとっては「職場が合わなくても簡単には逃げられない」という心理的な足かせになります。
2. 指定のスクールしか通えないことがある
自分で好きな学校を選んで通えるケースもありますが、会社が提携しているスクールや、法人が運営している教室に通うよう指定されることも多いです。
- 自宅から遠いスクールに通わなければならない
- 授業の振替がしにくい
- 特定の曜日しか開講していない
このように、自分のライフスタイルに合わないスケジュールを強いられる可能性があります。
3. 休日に通学しなければならない(休めない)
「資格取得支援」と聞くと、業務時間内に研修に行かせてくれると思いがちですが、必ずしもそうではありません。
- 費用は出すけど、通学は自分の「公休(休み)」を使って行ってね
というスタンスの施設も多いです。
慣れない介護の仕事でクタクタになった後、貴重な休みを削って朝から夕方まで講義を受けることになります。これが数ヶ月続くと、体力的にかなりハードです。「タダで資格は取れたけど、過労で倒れた」となっては本末転倒です。
なぜ施設は費用を負担するのか?企業の「本音」
デメリットを知ると「やっぱり怪しい」と思うかもしれませんが、企業側の事情を知れば、これが合理的な取引であることがわかります。
人手不足と定着率アップのため
介護業界は慢性的な人手不足です。未経験でもいいから入社してほしい、そして一度入社したら長く続けてほしいというのが施設の本音です。「費用負担」をフックに採用し、「返金規定」で早期離職を防ぐ。これは企業防衛策の一つなのです。
報酬アップ(加算)のため
介護施設は、資格を持っているスタッフが多いほど、国から受け取る介護報酬が増える仕組み(加算)があります。スタッフに資格を取らせることは、結果的に施設の売上アップにも繋がるのです。
失敗しない!制度利用前に確認すべきチェックリスト
資格取得支援制度は、「その施設で長く働く意思がある」人にとっては、デメリットが消え、メリットしか残らない最強の制度です。
入社後や制度利用後にトラブルにならないよう、面接時や利用申請時に以下のポイントを必ず確認してください。
1. 縛りの期間(免除期間)は何年か?
「何年働けば返金義務がなくなりますか?」とストレートに聞いてOKです。1年なら良心的、3年以上だと少し長い(リスクが高い)と判断できます。
2. 受講中の給与・シフトの扱いは?
- 通学日は「出勤扱い(給与が出る)」なのか、「公休(休み)」なのか。
- 夜勤明けでそのまま学校に行くような無理なシフトにならないか。
3. 先に自分で立て替える必要があるか?
「合格後に全額支給」というパターンの場合、一時的に10万円近くを自分で立て替える必要があります。手持ちのお金が少ない場合は注意が必要です。
もし「縛り」が嫌なら?他の選択肢
「どうしても職場が合わなかった時に、借金を背負うのは怖い」という方は、就職してから会社の制度を使うのではなく、就職前に自力で取得する方法もあります。
- ハロートレーニング(職業訓練):条件を満たせば、テキスト代のみ(受講料無料)で取得できます。失業給付をもらいながら通えるコースもあります。
- 自治体の助成金:住んでいる地域によっては、個人で支払った受講料の一部を補助してくれる制度があります。
これらを利用して先に資格を取ってしまえば、就職時の給与がいきなり「有資格者」の額からスタートしますし、辞める時の返金リスクもありません。
まとめ:長く働く覚悟があるなら利用すべき
介護の資格取得支援制度のデメリットについて解説しました。
- 最大のデメリットは、1〜2年以内の退職で返金義務が発生すること
- スクール選びや、休日通学の負担がある場合も
- しかし、長く働くつもりなら「無料で資格が取れる」大きなチャンス
「タダほど怖いものはない」と警戒するのは正しい感覚です。しかし、その中身(条件)をしっかり確認し、納得した上で利用するのであれば、キャリアアップの強力な武器になります。
求人に応募する際は、備考欄や福利厚生の欄をよく読み、面接でも遠慮なく詳細を質問することをおすすめします。