同行援護
「一人で外出するのは、人や物にぶつかりそうで不安」「駅の案内板やお店のメニューが読めなくて困る…」
同行援護は、視覚に障害があり、移動に大きな困難がある方のための専門的な外出支援サービスです。
一番の特徴は、単に目的地まで安全に付き添うだけでなく、外出先で必要な情報を言葉で伝えたり(情報の提供)、書類を代わりに読んだり書いたりする**「代読・代筆」**の役割を担う点です。
障害の特性を理解した専門のヘルパーが、まさに「目」の代わりとなって、ご本人が安心して社会参加できるようサポートします。
視覚障害により移動に著しい困難があり、専門のアセスメント調査で支援が必要と認められた方が対象となります。安全な移動と社会とのつながりを確保するための、心強いパートナーです。
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同行援護 に関するよくある質問
- Q1. 「行動援護」とは、どう違うのですか?
A1. 対象となる障害と、支援の目的が全く異なります。
- 同行援護: 視覚障害のある方が対象です。支援の目的は、移動の安全確保に加え、文字や景色といった「視覚的な情報を言葉で補う」ことです。
- 行動援護: 知的障害・精神障害のある方が対象です。支援の目的は、パニックや飛び出しといった「予測できない行動による危険を防ぐ」ことです。
- Q2. 「情報の提供」や「代読・代筆」とは、具体的にどんなことですか?
A2. 例えば、以下のような支援が受けられます。
- 移動中: 信号の色、階段や段差の有無、人や障害物の位置などを言葉で伝えます。
- お店で: 商品の値札や説明、レストランのメニューを読み上げます。
- 駅で: 行き先の案内表示や時刻表を読み、正しい乗り場まで案内します。
- 窓口で: 書類の内容を読み上げ、ご本人の意思に沿って代筆します。
- Q3. ヘルパーさんはどんな専門性を持っているのですか?
A3. 同行援護を提供するヘルパーは、専門の**「同行援護従業者養成研修」**を修了した資格を持つプロフェッショナルです。この研修で、視覚障害の特性や、安全な誘導技術(基本姿勢、階段昇降など)、代読・代筆の適切な方法などを学びます。
- Q4. どんな目的の外出で利用できますか?
A4. 「社会生活上必要不可欠な外出」や「社会参加のための外出」が対象です。具体的には、通院、公的手続き、買い物といった日常生活に必要な外出から、観劇やスポーツ観戦、友人との会食といった余暇活動まで、幅広く利用できます。ただし、仕事のための通勤など「経済活動」に関わる外出は、原則として対象外となります。
- Q5. 盲導犬(ガイド犬)と併用できますか?
A5. はい、併用できます。盲導犬は安全な歩行をサポートする素晴らしいパートナーですが、お店のメニューを読んだり、書類を代筆したりすることはできません。同行援護のヘルパーは、盲導犬とは異なる「視覚情報の提供」や「代読・代筆」を担うことができます。それぞれの長所を活かし、組み合わせて利用される方も多くいらっしゃいます。
- Q6. 病院の中だけの付き添いも可能ですか?
A6. はい、可能です。例えば、ご家族が病院まで送迎し、院内での受付や診察室への移動、会計、薬局での薬の受け取りなどをヘルパーに依頼する、といった利用の仕方もできます。外出のすべてではなく、必要な部分だけを依頼することも可能です。