就労移行支援
「障害があるけど、一般企業で正社員やパートとして働いてみたい」
「自分に合った仕事を見つけて、長く働き続けたい」
就労移行支援は、障害のある方が一般企業へ就職することを目指し、ビジネススキルやコミュニケーション能力の向上、就職活動のサポートなどを一定期間にわたって行うサービスです。いわば「就職するための訓練校」のような場所です。
事業所に通い、パソコンスキルやビジネスマナーを学ぶほか、企業での職場体験(実習)を通してご自身の適性を知ることができます。また、履歴書の作成や面接練習、求人探しまで、専門の支援員が二人三脚でサポートします。
就職後も、職場に定着できるよう一定期間の相談支援が受けられるのも大きな特徴です。一般企業への就職を希望する、65歳未満の障害のある方が対象となります。
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就労移行支援 に関するよくある質問
- Q1. 「就労継続支援(A型・B型)」とはどう違うのですか?
A1. 「目的」と「雇用契約の有無」が決定的に異なります。
- 就労移行支援: 一般企業への就職が目的の「訓練の場」です。利用期間は原則2年で、雇用契約を結ばないため給料は出ません。
- 就労継続支援: 事業所内で働くことが目的の「福祉的な就労の場」です。利用期間の定めはなく、A型は雇用契約を結び給料が、B型は作業対価として工賃が支払われます。
- Q2. 利用できる期間は決まっていますか?給料はもらえますか?
A2. はい、利用期間は原則として最大2年間(24ヶ月)と定められています。この期間内に、一般企業への就職を目指します。また、就労移行支援は訓練の場ですので、事業所との雇用契約はなく、給料(賃金)は支払われません。ただし、訓練の一環で行う作業に対して、工賃(お小遣い程度のもの)が支払われる事業所もあります。
- Q3. どんなスキルが学べますか?
A3. 事業所によって特色がありますが、主に以下のようなスキルを学びます。
- PCスキル:Word、Excel、PowerPointなど
- ビジネスマナー:挨拶、電話応対、名刺交換など
- コミュニケーションスキル:報告・連絡・相談、SST(ソーシャルスキルトレーニング)
- 自己管理スキル:体調管理、ストレスコントロール、勤怠管理
- Q4. 必ず就職できますか?
A4. 就職を保証するものではありません。あくまでご本人が就職するために必要なスキルを身につけ、自信を持って就職活動に臨めるようにサポートするサービスです。しかし、専門の支援員が企業開拓から面接同行、就職後のフォローまで手厚く支援するため、一人で活動するよりも就職の可能性は大きく高まります。
- Q5. 就職した後もサポートしてくれますか?
A5. はい。就職後、新しい職場にスムーズに定着できるよう、最大6ヶ月間、元の事業所の支援員が定期的に面談を行ったり、職場との調整役になったりしてサポートしてくれます。これを「職場定着支援」と言います。さらに支援が必要な場合は、「就労定着支援」という別のサービスに切り替え、最長3年間サポートを受けることも可能です。
- Q6. 見学や体験はできますか?
A6. はい、ほとんどの事業所で可能です。事業所ごとに学べる内容や雰囲気、得意な職種などが異なりますので、ご自身の目標に合った事業所を見つけるためにも、複数の事業所を見学・体験してみることを強くお勧めします。