就労支援ガイド

就労選択支援とは|2025年10月に始まった新しいサービスと、B型を使う前に必要になったこと

公開 2026-09-17 / Findcare 編集部

就労選択支援は、2025年10月1日に始まった障害福祉サービスです。就労移行支援や就労継続支援(A型・B型)を「これから使おうとしている方」と「いま使っている方」が、短い期間の作業などを通じて、働くうえでの得意なこと・苦手なこと・必要な配慮を整理するためのサービスです。

「自分にはどの働き方が合うのか分からない」という段階で、本人と支援者が一緒に考える材料をつくる、という位置づけです。

何をするサービスか

厚生労働省の通知では、主に次の4つを行うとされています。

  1. アセスメント:短期間の生産活動などを通じて、働くうえでの適性・知識・能力を評価し、働くことについての希望を整理します
  2. ケース会議:結果をまとめるときに、本人と関係機関の担当者が集まって話し合います
  3. 関係機関との連絡調整:結果をふまえ、必要に応じてハローワークや相談支援事業所などとつなぎます
  4. 情報の提供:地域の就労支援の社会資源や、雇用の事例などの情報を集めて、進路を選ぶ材料として伝えます

整理する内容は、障害の種類と程度、働くことについての希望、これまでの就労経験、必要な配慮や支援、合った作業環境などです。結果は本人のものとして共有され、その後のサービス選びや、市区町村の支給決定の材料になります。

利用期間は原則1か月

  • 支給決定の期間は原則1か月です
  • 自己理解に大きな課題がある場合や、体力・集中力・体調などを1か月以上かけて見る必要がある場合は、1回だけ1か月延ばせます(最長2か月)
  • 最初から事情が分かっている場合は、はじめから2か月で決定されることもあります(その場合は延長できません)

B型を新たに使う場合は「原則、先に就労選択支援」

2025年10月から、新たにB型を利用したい場合は、先に就労選択支援を利用するのが原則になりました。B型の申請には、就労選択支援事業所のアセスメント結果を添えます。

就労選択支援を経ずにB型を使える方

次のいずれかに当てはまる方は、これまでどおりB型を利用できます(希望すれば就労選択支援も使えます)。

  • 50歳以上の方
  • 障害基礎年金1級を受けている方
  • 就労経験があり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが難しくなった方

近くに事業所がない場合

次のような場合は、例外として就労移行支援事業所などの就労アセスメントを経てB型を利用することが認められています。

  • いちばん近い就労選択支援事業所でも、通うのが難しい
  • 事業所が少なく、利用まで待つ期間が生じる

A型・就労移行支援を使う場合

  • いまは必須ではありません。 本人が希望すれば、A型や就労移行支援を使う前に就労選択支援を利用できます
  • 国は2027年4月以降、次の場合も就労選択支援の対象にする予定を示しています
    • 新たにA型を利用する場合
    • 就労移行支援を標準利用期間(2年)を超えて利用する場合
  • ただし、2027年4月以降の扱いは「改めて示す」とされていて、2026年9月時点では確定していません

知っておきたい決まり

  • いま通っている事業所と同じ法人の就労選択支援は、原則として使えません。 A型・B型・就労移行支援を使っている方が、受給者証の更新や事業所の変更を考えて就労選択支援を使う場合の決まりです(近くに別の法人の事業所がない場合を除きます)
  • 就労選択支援を使った日は、同じ日にB型などほかの日中活動サービスの報酬は算定されません(事業所どうしで調整して同じ日に使う形は妨げられていません)
  • 特別支援学校に在学中の方は、放課後等デイサービスと同じ日に使うこともできます

利用までの流れ

  1. 市区町村の障害福祉の窓口に、就労系サービスを使いたいことを相談します
  2. 就労選択支援の支給申請をし、受給者証を受け取ります
  3. 就労選択支援事業所で、作業やふりかえりを行います(原則1か月)
  4. アセスメントの結果をもとに、B型・A型・就労移行支援・一般就労などの進路を考えます
  5. 使うサービスの支給申請をします(B型の場合は結果を添えます)

受給者証の手続きの全体は「就労系サービスの利用の流れ」、費用は「就労系サービスの利用料」にまとめています。

就労選択支援を上手に使うために

  • 「B型に入るための手続き」と考えすぎない:自分の得意なことや、疲れやすさ、配慮してほしいことを言葉にしておくと、どのサービスを選んでも役に立ちます
  • 結果を見せてもらう:アセスメントの結果は、その後の事業所選びで「自分に合う作業や環境」を伝える材料になります
  • 迷ったら一般就労も含めて考える:アセスメントの結果、一般企業で働きたいと考えた場合は、ハローワークにつなぐことが基本とされています

参考にした資料

よくある質問

B型を使いたいのですが、必ず就労選択支援を受けなければいけませんか。

2025年10月からは、新たにB型を利用する場合は就労選択支援を先に使うのが原則です。ただし、50歳以上の方、障害基礎年金1級を受けている方、就労経験があり年齢や体力の面で一般企業で働くことが難しくなった方は、就労選択支援を経ずにB型を利用できます。

近くに就労選択支援の事業所がありません。

通える範囲に事業所がない場合や、事業所が少なく待機期間が生じる場合は、就労移行支援事業所などのアセスメントを経てB型を利用することが認められています。お住まいの市区町村の窓口で相談してください。

A型や就労移行支援を使うときも必要ですか。

いまは必須ではなく、希望すれば利用できます。国は2027年4月以降、新たにA型を利用する場合と、就労移行支援を標準利用期間(2年)を超えて利用する場合も対象にする予定を示していますが、扱いは改めて示すとしています。

事業所を探す

都道府県を選ぶと、市区町村や駅から絞り込めます。

駅から徒歩15分以内(目安)の事業所を、近い順に表示します。

就労支援の種類と選び方|5つの福祉サービスと、ハローワークなど相談先の役割神奈川県でIT・パソコンのスキルを身につけたいときの探し方|就労移行支援と障害者向けの職業訓練B型の工賃・A型の給料|全国平均と47都道府県の実績(令和6年度)就労移行支援をやめたいとき|伝え方、受給者証と市区町村への連絡、やめる前に相談できること就労系サービスの利用の流れ|受給者証の申請から、事業所に通い始めるまで就労系サービスの利用料|負担上限月額(0円・9,300円・37,200円)と、世帯の考え方