訪問介護でできること・できないこと|身体介護と生活援助の線引き
訪問介護(ホームヘルプ)は、利用する本人のための介護と家事を行うサービスです。「家政婦さん」とは範囲が違うため、頼めることと頼めないことをはっきりさせておくと、あとで困りません。
2つの種類
| 身体介護 | 生活援助 | |
|---|---|---|
| 中身 | 体に触れる介助 | 家事の援助 |
| 例 | 食事、入浴、排せつ、着替え、体位の交換、移動の介助、服薬の見守り | 調理、洗濯、掃除、買い物、薬の受け取り |
| 条件 | — | 本人が一人暮らし、または家族が家事を行うのが難しい場合 |
同居の家族がいる場合、生活援助は認められないことがあります(家族が病気・高齢・障害・就労などで難しい場合は認められます)。判断は市区町村によって幅があるので、ケアマネジャーに具体的な事情を伝えてください。
頼めない代表例
- 本人以外のための家事(家族の食事、家族の部屋の掃除、来客の対応)
- 日常的な家事を超えるもの(大掃除、窓のガラス磨き、家具の移動、庭の草むしり、正月料理などの手間のかかる調理)
- ペットの世話
- 金銭の管理、預貯金の引き出し
- 医療行為(一部の行為は、研修を受けたヘルパーがたんの吸引などを行える場合があります)
こんなときの代わりの手段
| 頼めないこと | 代わりの手段 |
|---|---|
| 家族の分の家事 | 自費の家事代行、民間のサービス |
| 大掃除・草むしり | シルバー人材センター、便利屋、自治体の支援 |
| 通院の付き添い(院内) | 家族、有償ボランティア、介護タクシーの付き添いサービス |
| 金銭の管理 | 日常生活自立支援事業(社会福祉協議会)、成年後見制度 |
| 見守り・話し相手 | 地域のサロン、民生委員、デイサービスの利用 |
頼むときのコツ
- 困っている場面を具体的に伝える:「夕方に転びやすい」「薬を飲み忘れる」など、時間帯と場面をセットで伝えるとプランに反映されます
- 時間の使い方を決めておく:1回の訪問は20分〜1時間が中心です。優先してほしいことを先に決めます
- 同じ人に来てほしいときは相談する:担当の固定は事業所の体制によりますが、希望は伝えてかまいません
- 合わないと感じたら変えられる:事業所やケアマネジャーに相談すれば、担当の変更や事業所の変更ができます
料金の考え方
身体介護と生活援助では単価が違い、時間の長さでも変わります。自己負担は1〜3割で、1か月に使える上限(区分支給限度基準額)の範囲で組み立てます。詳しくは「在宅介護の費用」をご覧ください。
事業所を探すときは「事業所の選び方」もあわせてお読みください。
よくある質問
家族の分の食事も作ってもらえますか。
頼めません。訪問介護の生活援助は、利用する本人のための家事に限られます。家族の分もまとめて必要な場合は、自費のサービスや家事代行を組み合わせる方法があります。
病院への付き添いは頼めますか。
通院等乗降介助として、車の乗り降りの介助や受診の手続きの介助が受けられる場合があります。院内の付き添いは原則として保険の対象外です。ケアマネジャーに相談してください。